佐 野 川

 


佐野川が位置する『 ふじの 』は旧津久井郡藤野町の事ですが、2007 年に相模原市への編入そして 2010 年に相模原市緑区の一部となった為、住所としの表記は現在消滅してしまいましたが、地元では今でも ”ふじの” と言う通り名で慣れ親しまれています。


佐野川の歴史は古く、古代養蚕発祥の地として、お蚕様を祀る祠が点在しており未だに祠をお祭りする風習が残っています。そして戦国時代には、武田氏と北条氏がこの地の領土をせめぎ合っていた記録が残されています。


現在、佐野川地区では「 にほんの里100選 」に選ばれた茶畑 が有名ですが、かつては炭焼きが盛んに行われていた場所でもあり、出来上がった炭は、陣馬街道を通って八王子市恩方方面に出荷されておりました。現在でも、山林内には使われなくなった炭焼の窯が所々残っており、かつての盛況ぶりを見る事が出来ます。


 

 


しかし、戦後の拡大造林により多くの広葉樹林は針葉樹林に転換されました。そして、残存する広葉樹林では、薪・炭の材料として収穫されなくなった木々が巨木化を進め、篠竹の侵入や株立ちした潅木が光を求め四方に大きく伸びてしまい、陽の入らない林となってしまいました。


当組合では『 潤沢なフィトンチッドの森づくり 』をテーマとし、針葉樹林・広葉樹林・竹林の整備を通して、裏山から里山、そして山林までを1つの森林として考え、身近に森林や木々を感じる事が出来る環境作りを目指しています。そして、地元の山は、地元で守り育て、未来につながる森づくりを実現する!と強い意志で活動を続けています。